学名 Lavandula angustifolia
科名 シソ
抽出部位 葉と花
水蒸気蒸留法
成分:酢酸リナリル、リナロール、ラバンジュルロールなど
精油の中で一番最初に手にしたのはラベンダーという方多いのではないでしょうか。
ご自分が持っているラベンダーの種類、みなさんご存じですか?
実はラベンダーにはいろいろな種類があるんです。
Lavandula angustifolia Lavandula officinalis Lavandula veraという学名が書いてあるものはいわゆる一般的なラベンダーで真正ラベンダーをさします。
Lavandula latifolia Lavandula spicaと学名が書いてあるものはスパイクラベンダーのことをさします。
Lavandula hybrid Lavandula burnatiiという学名が書いてあるものはラバンジンといい
真正ラベンダーとスパイクラベンダーの掛け合わせです。
そして一番注意が必要なのがLavandula stoechasと書かれたフレンチラベンダー(ストエカスラベンダーとも言います)
学名は植物の種類を確認するのにとても重要です。海外で購入する際には世界共通のこの学名を調べておくといいですね。
ラベンダーの学名LavandulaはLavo(洗うという意味)とLiveo(青みがかった鉛色・・・花の色のこと)という意味からきています。ローマ人は傷の洗浄や沐浴にラベンダーを利用していたのだそうです。
★真正ラベンダー
フランス式の植え方で育てたものが多いLavandula angustifolia
Lavandula officinalisは花が小さく、第二次世界大戦前まではよく栽培されていたようですが、現在は野生のものが中心のようです。栽培はLavandula angustifoliaが主流となっています。
ラベンダーには酢酸リナリル、リナロールという鎮静作用が強い成分が多く含まれています。リラックス作用がありますので、副交感神経モードに切り替えたい時などに向いています。また抗炎症作用もあるので、傷跡、かゆみなどにもいいですね。また、鎮痛作用による痛みの緩和も期待できます。
★ラバンジン
ラヴァンジンは茎を植え付けて増やしていきます。真っすぐに整列して植わっていますね。
ラバンジンが生産されるようになったのは1920年代で、あっという間に真正ラベンダーの生産量を上回ってしまいました。抽出率も高く、真正ラベンダーよりも安価です。
真正ラベンダーの甘さをすっきりとさせたような香りです。
通常の真正ラベンダーに含まれている酢酸リナリル、リナロールの含有量が少な目ですが、
神経をリフレッシュさせたいときに向いています。
真正ラベンダーよりも含有量が多いものはケトン類です。お肌にもやさしいので傷跡や湿疹などがあるときにはこちらを使用してみるといいと思います。
★スパイクラベンダー
かなりシャープな香りです。
こちらはケトン類が多いため、うっ滞除去が期待できます。
筋肉痛の緩和、その他の痛みなどがあるときは通常のラベンダーよりもケトンの含有量が高いこちらの精油でマッサージするとよいでしょう。
★フレンチラベンダー
とても強い精油で、禁忌事項も大変多く、通常は使用しないラベンダーです。つ~んとする香りです。
ケトン類の含有率も高くなんと成分の50パーセント近くを占めるのです。神経毒性がありますので注意が必要です。防虫として使用されることも多いですね。
フランス産ラベンダーと勘違いして購入してしまうことがないようにしてください。
ハーブティーとして飲むもの
ハーブティーとして飲むものは真正ラベンダーです。
ハーブティーはフラボノイド、タンニン、クマリン
水溶性成分が抽出されます。活性酸素の除去、抗菌、整腸作用などが期待されます。
ラベンダー単体の味はあまりおいしいものではありませんので、ローズ、カモミールなどと一緒にブレンドしていただくとリラックスティーとして飲めると思います。
★エッセンシャルオイル(精油)とは
芳香植物の根、茎、樹皮、樹脂、葉、花、果実などから取れる有機化合物です。
揮発性、芳香性があり、親油性によりオイルによく溶けます。
お肌につける場合はキャリアオイルに希釈して使用します。
★オーガニックエッセンシャルオイルについて
栽培、生育の環境、肥料、薬品、除草剤などの使用に際し、自然の有機物のみを使用し、人工的な化学成分のさされてない植物から得られる精油をいいます。
★アロマテラピーとは
植物から得られたエッセンシャルオイル(精油)を用いて、ホリスティックな観点から行う自然療法です。
心身のバランスを保ち、恒常性の維持と促進に役立てています。
★アロマテラピーの効果について
アロマテラピーは、“心”と“からだ”が一体であるという考えで行っています。
ストレス社会といわれている今、自律神経の不調(神経系)、ホルモンのアンバランスによる不調(内分泌系)を訴えている方が非常に多くなっています。「リラックスしたいけど、したいはずなのにできていない・・・。」
これは『心を緩めることをブロックしている』ことに原因がある場合も多いと感じています。
このような方にアロマは、嗅覚からダイレクトに“視床下部”に伝達され働きかけ、緊張を取り去り、神経伝達物質をスムーズにし、また体内に吸収され問題個所に働きかけるのです。